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農薬がアトピーの原因って本当なの?

農薬はアトピーに関係している?

農薬が原因でアトピー性皮膚炎を発症した症例報告はない

アトピー性皮膚炎は、痒みを伴う慢性的な皮膚炎で、皮膚の生理学的異常(乾燥とバリアー機能)に刺激やアレルギー反応が加わって起こると考えられています。農薬は身体に悪いというイメージが浸透しており、農薬とアトピー性皮膚炎に関連があるかのような報道もされています。

アトピー性皮膚炎の治療場面や食品流通場面において、農薬がアトピー性皮膚炎の原因になっているという宣伝広告もあるようです。しかし、現在までに農薬とアトピー性皮膚炎との関連を示した報告はありません。そのため、農薬がアトピーの根本的な原因だとは言い難いでしょう。

農薬は登録申請の際に、皮膚刺激性試験や皮膚感作性試験などが行なわれます。動物を使った試験の中で、農薬に含まれる物質を与えて影響を観察し、問題がないかを確認しているので危険性はありません。

アトピーは遺伝的な体質と環境的な要因がある


アトピー性皮膚炎を引き起こす原因として「遺伝的な体質」と「環境的な要因」が考えられています。

遺伝的な体質としては、体のなかに異物が入ってきた時に排除するために働く「アレルギー体質」や、皮膚が刺激に弱いという「バリアー機能の障害」があります。

環境的な要因は、抗体と結合してアレルギー反応を起こす「抗原」と、アレルギー反応とは関係なく症状を悪化させる「抗原以外の外的刺激」があると考えられているのです。

5人に1人はアレルギーかアトピー体質

大人や子どもに限らず、現在では花粉症をはじめとした、アレルギー体質やアトピー体質の方が多く見られます。

アトピー性皮膚炎は食物アレルギーが影響している?

食物アレルギーはアトピー性皮膚炎の原因の1つですが、食物アレルギーのみがアトピー性皮膚炎の原因ではありません。また乳幼児期においては、アトピー性皮膚炎が食物アレルギー発症の原因であることがわかりました。1歳未満の乳児では、約70%に食物アレルギーがあるといわれています。

アレルギーとアトピー性皮膚炎の関係性

アトピーを治療するうえで、食物アレルギーにどう対処すればいいのでしょうか。アトピー性皮膚炎がアレルギーを引き起こす理由を調べました。

  • 食物アレルギー
  • ダニアレルギー
  • ホコリアレルギー
  • ぺットアレルギー
  • 植物の花粉アレルギー

また睡眠不足・ストレス・腸内環境の悪化・紫外線・食品添加物などでもアトピー性皮膚炎を発症する原因となります。

いろいろな原因が組み合わさり、アトピー性皮膚炎の症状が出てくるのです。食物アレルギーだけがアトピー性皮膚炎の原因と思われがちですが、実は一概にはそうといえません。

農薬がもたらす身体への影響とは?

農薬を中長期的に摂取した場合に身体へどのような影響が及ぼされるかは、現代医療ではまだ解明されていません。諸外国では発達障害に関連するとして、すでに指摘されている部分もあります。

農薬がアトピーの原因となるわけではありませんが、アレルギー反応として農薬に反応してしまう可能性も。農薬の影響が不安であれば、洗い流すと良いでしょう。旬の野菜は農薬の使用量が低い傾向にあるので、旬産旬消・地産地消を意識すれば農薬の摂取量を減らせるかもしれません。

気になる方は農薬を落としましょう

農薬は安定的に農作物を栽培・出荷するために必要不可欠な存在です。しかし、栽培が終わればその役目を終えているので、農作物に残った農薬は除去してしまって問題ありません。残留農薬に対して過敏になりすぎるぐらいだったら、しっかりと落としてしまいましょう。