農薬除去の教科書 » まずは相手を知ることから始めよう!農薬の基礎知識

相手を知ることから始めよう!農薬の基礎知識

残留農薬は本当に危険なの?

農薬のイラスト

「基準値の〇〇倍の残留農薬が検出された」といった報道を聞くと、日頃食べている食べ物は大丈夫なのかと心配になりますね。国産であっても、どんな土地でどんな栽培方法で生産されているのかを知ることは難しいですし、輸入農産物に至っては文化や農薬の規制も違うため、安全面では不安に感じる点も多いかと思います。

実際に、中国産の冷凍餃子の一件があってからは、食品の安全性を不安視する人が増えており、特に農薬や食品添加物を気にする人は高い割合にのぼっています。

とはいえ、安定して農産物を生産・供給するためには農薬は必要なものでもあります。また、農薬の使用方法や使用量についてはさまざまなルールが決められていて、短期的に見ても、長期的に見ても安全だと認められたものが使われています。

なぜ農薬が必要なのか

農業では、広い農耕地であっても多種の農作物を栽培することはなく、単一栽培にします。特定の作物だけを生産するため、田畑に生息する植物、虫、微生物などは特定の農作物を栄養源にする種類が残ることになります。

だから、害虫や雑草がとても繁殖しやすいのです。さらに、日本は高温多湿で害虫や雑草の被害を受けやすく、農薬に頼らないと安定した収穫量が確保できないという背景もあります。

桃やりんごの場合は農薬を使わなかったらほぼ収穫までにたどり着けないというデータもあるほどです。このように、農薬には必要とされる意味があるのです。

農薬の必要性について詳しく見る

どんな農薬が使われている?

日本では農薬を用途別に七つの種類に分類しています。害虫や病源菌を防除するものや、農作物の生育を妨げる雑草を防ぐ除草剤、植物の背丈を抑制したり、種無しブドウを栽培する際に使われる植物成長調整剤といった農薬など、さまざまな種類の農薬があります。

どれも人体に影響を及ぼす農薬ではなく、十分な安全率が見込まれているものです。また、すべての農作物に残留農薬があるわけではなく、残っていたとしても少量です。

農薬の種類について詳しく見る

残留農薬とは?

残留農薬は、農作物に残った農薬のことを言います。食品衛生法に基づき、199農薬、約130農産物ごとに基準が設定されていて、その基準を超えた食品は販売が禁止されています。検査機関では、輸入農産物も含めて年に数百件の残留農薬検査を行っていますが、基準を超えて検出される事例はほとんどありません。

残留農薬について詳しく見る

展着剤とは?

農作物の表面は、ワックスのようにツルツルとしているため、農薬を散布しても葉や茎の上で弾かれてしまいます。そのため、農薬を表面に行き渡らせ、効果を安定させるために展着剤という薬剤を使います。展着剤の成分は界面活性剤で、水や油の仲立ちをするような作用があります。雨にあたっても流れ落ちない性質があるので、家庭で水洗いをした程度では簡単に落としきれませんが、常識の範囲内で摂取する分には、体に影響を及ぼすような害はないと言われています。

展着剤について詳しく見る

日本で定められている農薬の基準値は?

残留農薬の基準は、動物を用いた毒性試験の結果に基づき、食品安全委員会が定めています。農薬ごとに、健康への悪影響がないとされる「1日あたりの摂取許容量」と短期的な摂取で問題がないとされる「急性参照用量(ARfD)」が設定されており、基準を超えた農薬が残留している場合は、流通や販売が禁止されています。ただし、一部には諸外国よりも緩い基準値が設けられているものもあり、「日本の野菜は危険」と指摘する国もあるようです。

日本の農薬基準値について詳しく見る

世界と比べた日本の農薬使用量

「国産野菜は安心」と信じる日本人は多いですが、実は日本の農薬使用量は世界トップ3です。これは、単純に農薬の使用量を全耕作面積で割り、算出したものなので、日本のように農薬使用量が多い作物を栽培する割合が大きい国は、どうしても数値は大きくなってしまいます。例えば、ブドウの農薬使用量を比較すると、日本はアメリカの2/3です。一概に、日本が大量に農薬を使っているという見方は少し乱暴とも言えます。

世界と日本の農薬使用量について詳しく見る

輸入野菜の検査体制は?

輸入食品の残留農薬検査は、空港や港に設置された31箇所の検疫所において、食品衛生監視員が行っています。検疫所では食品等輸入届出書に記載されている内容を元に書類審査が行われ、違反の可能性がある食品に関してはさらに検査が行われます。違反が発覚した場合は、積戻しや廃棄などの措置が取られることになります。検疫所をクリアした後も、全国の自治体で抜き打ち検査が行われ、食品の安全性が確保されています。

輸入野菜の検査体制について詳しく見る

ポストハーベスト農薬とは?

収穫後の農作物に虫がわかないよう、作物に散布される農薬をポストハーベスト農薬と言います。収穫されてから消費者の元に届くまで、多くの日数を要する輸入品に多く使われており、穀物やかんきつ類で多用されています。このポストハーベストにおいても、検査基準があり、基準を上回る食品は流通・販売できないようになっています。

ポストハーベスト農薬について詳しく見る

農薬=危険という考えこそ危険

農薬は、どんな薬でも使用して良いわけではありません。効果や安全性など、厳しい審査をクリアしたものだけが登録できます。また、食品ごとに安全な残留農薬基準も定められています。

そういった背景を知らずに残留農薬=危険と、一方的に不安を煽るのはかたよった見方であるとも言えます。まずは、農薬とは何か?なぜ使われているのかを再確認し、そのうえで日頃の食品選びや扱い方に活かしていくことが大切です。

どうしても気になる方は農薬を取り除いてしまおう

とはいえ農薬は添加物であることに間違いありません。付着した農薬を取り除くことにデメリットはないので、どうしても農薬が気になるという方は、付着した農薬を洗い流しましょう。

一般的な方法として流水や専用洗剤などがありますが、ただしい使い方を知らないと、野菜や果物が傷ついてしまったり、洗剤が口に入る危険性もあります。

注目は水素水?

そこで現在注目されているのが、水素水という方法。水素水を野菜に浸けておくだけなので、手間もなければ危険性もないスグレモノなのです。

※水素水による農薬洗浄試験で実証されているのはクロロタロニルという農薬です。