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大人・幼小児・妊婦・高齢者で食品摂取量が異なるため、残留農薬の総摂取量が違ってきます。農薬の長期的な影響を考慮して、農薬の量を一日摂取許容量の80%を超えないように調整しているそうです。
また、短期的な影響は、急性参照用量を超えないよう設定されています。そのため残留基準でも安全性は確保されているといえるでしょう。
残留基準設定の考え方や設定手法は、時代とともに精密化しています。現在は1998年8月の食品衛生調査会の答申に基づき、3段階方式に定められているのです。
農薬取締法に基づく農薬の登録保留基準は、国連食糧農業機関(FAO)・世界保健機関(WHO)・合同食品規格委員会(Codex)・国際残留基準(MRL)などで定められています。その基準を基に、実際に作物を栽培して農薬を使用し、残留量を分析。作物残留試験の成績などを基にして、基準値案を決定します。
基準値案の上限値で、対象の農薬が作物に残留したと仮定し、1日の食事内容から計算した農薬摂取量と、摂取許容量とを比較。農薬摂取量が一日摂取許容量の80%以下、急性参照用量の100%以下なら基準値案を残留基準値としています。
第一段階では農産物に基準値上限まで農薬が残留していると仮定して比較するので、実施の値に比べて農薬の摂取量は過大評価されてしまいます。そのため、第二段階では、農薬摂取量をより正確に測るため、日本型推定一日摂取量方式(Estimated Daily Intake:EDI)に切り替えて基準値を推定します。
日本型推定一日摂取量方式で摂取量が許容量を超える場合は、より低い基準値案を採用し試算のやり直しを行ないます。
厳密な農薬使用の基準値が決められているとはいえ、農薬の影響は人それぞれなので、100%安全とは言い切れないのが事実です。
残留農薬は目に見えないものなので、不安になる方も多いと思います。自分の体もそうですし、お子さんの体の影響も気になることでしょう。そのような不安を抱える方は、洗浄することをおすすめします。
残留農薬は水洗いや野菜用の洗剤などで洗い流すことができるので、正しい洗浄方法を知り、きれいに落としてあげましょう。最近では水素水で農薬が洗浄する方法も出てきているので、要チェックです。